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平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

平成26年7月3、4日に北陸神道青年協議会研修会が、福井県は武生にて開催され、当県より六名が参加した。

平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

越前国府の置かれた武生を中心とする南越地域は古くより、ものづくり一大産地として重きをなされ、和紙・打刃物・漆器・酒造など伝統産業が盛んな土地柄で、匠の技による伝統的ものづくりが連綿と受け継がれている。

そこで、〝 「匠」~伝統の新たな価値創造を願って~ 〟をテーマに、匠たちがどのようにそれぞれの伝統文化を守り、継承しているのかを学び、我々神職も同じように祭祀・神事芸能を守らなければいけない立場において努力の歩みをどのように進めるべきかを考える、といった趣旨のもと開催された。

<第一講>

講 師:合資会社加藤吉平商店 代表取締役 加藤団秀 先生

テーマ:夢は正夢~世界に飛躍する「梵」ブランド~

平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

先生には自社のお酒の説明、そして国外へ輸出する際には実際に現地に赴き、そこの土地の食べ物と合わせてお酒を飲んでもらう、それがお酒の楽しみ方であるし、お酒の味もわかる、神社も同じで参拝してもらい、そして何かを感じてもらうと…。

日本酒はどこの国へ行ってもどの食べ物にも合うお酒であり、ワインであれば赤白によって合う合わないの食べ物があるが、日本酒にはそれがない。 さらに和食というのは、どこの国のお酒にも合う優れものであると説明された。

今現在では世界の料理は和食基準になってきているそうで、料理の出し方がまさに和食ということである。

そして先生は海外へ出向く中で、「感謝の心」が一番大事だと気づかされたという。想いをしっかりと表現することが大事と仰せられた。

お酒を説明する場を設けてもらって〝 ありがとう 〟という心、これが自然とでるようになったと話された。日本人は否定からはいってしまうので、皆さんには人一倍感謝の心をもって神様・参拝者に接してほしいと締められた。

<第二講>

講 師:アートディレクター サスガ代表 林直岳 先生

テーマ:御守とアートの融合

平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

NTTドコモのお財布ケータイのロゴマークや、ネクスコ中日本のネオパーサのロゴマークなどをデザインされている先生は、御守収集家「オマモニア」としても知られており、約20年間で2,148体の御守を収集されたという。

そして、ただ集めているのではなく、その神社の由緒や地域性を調べてから、神社へ参拝し御守を求め、特に神社の由緒等にあったもの、土地柄あった御守があるかないかを気にされながら収集をされている。

オマモニアとして、現代の偉人の御守があれば嬉しいという。

そこで以下に例を挙げると…

例)アイフォン等で知られるアップルの設立者スティーブ・ジョブズが作った初期のアップルのパソコンのかけら等を御守に入れる。

その業界の憧れの人の物を入れることによって、より愛着が沸くのではないか。また御守は一年に一度替えるものであるが、御守袋はそのまま使用し、親から子へ、子からその子へ受け継ぐ、そのほうが重みがあるのではないか、神社とその人との結びつき、家の中での結びつきが強まるのでしょうか。

<第三講>

講 師:石川製紙株式会社 代表取締役社長 石川浩 先生

テーマ:神と紙~「信仰」と「ものづくり」~

平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

越前和紙の成り立ち…

その昔、岡太川に女性が現れて紙漉きの技を里人に教えた。「だれぞ?」と尋ねると、この川上に住むものと答え忽然と立ち去った。それ以来里人は紙漉きを生業とし、女性を川上御前と崇め、岡太神社に祀ったという伝承が始まりであるらしい。

古来、紙というものは大変高級品で手に入りくいものであったそうだ。

よって、一度かいた紙を漉きなおして使いまわす方法が一般的だったようで、古文書等ふるい書物で原本が残っているものはほぼないという。

漉き方にも技法がたくさんあり、墨流し、漉き込み、漉き出し、透かし、落としかけ、漉き掛け等があるが失われた技法もあり、先生はなんとかして作りたいと熱く語られた。

時代にあった物をつくり、そして使われる。これこそが伝統を受け継ぐ大切な一つであると…。

感謝の気持ちで常に奉仕をし、しっかりと神社の伝統を守り繋ぎ、そして神社側だけの満足で終わるのではなく受け手、氏子参拝者が気持ちよくお参りできるように努めたいと思う。

平成26年度 北陸神道青年協議会研修会

(林貞文)

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