多久比禮志神社(富山市塩鎮座・林文雄宮司)
今年から「夏越の大祓(6月30日)」に合わせ、「人形感謝祭」を行いました。昔から人形のお祓いは行っておりましたが、時々によってやり方が異なり、しっかりした方が良いのでは?と考えていました。
昔から物には魂が宿ると言われています。ぬいぐるみや人形も例外ではありません。
特に「雛人形」や「日本人形」は、家庭に飾る事で人形が身代わりとなり、子供の罪穢れを受けてくれると伝えられています。また「ぬいぐるみ」は、親からプレゼントされる事が多く、子供にとって大切な友達だと思います。
私も3歳の頃でしょうか?母親にもぐらのぬいぐるみを買ってもらいました。それ以来ずっと一緒に寝たり、話しかけたりしていました(今はしておりませんが)。
そんな友達を何も思わずに捨てる事ができるのかなぁ?私が神主だから思う事かもしれませんが、「しっかりとお別れしてあげないとかわいそう」と、思ったのがきっかけです。
当日はお祭を2回行い、お人形さんは大小あわせて100体程。参列者も去年に比べ多くお参りがありました。お人形さんにお供え物をし、当神社で初めて「豊栄舞」という舞も奉奏いたしました。お人形さんも喜んでくれたと思います。
最後に「火起こし神事」で起した忌火を以ってお焚き上げしました。御霊は安らかに鎮まり持ち主を見守って下さる事だと思います。
今後も継続し、物を大切にする心、感謝する気持ちを少しでも持っていただけるような、お祭に出来るよう努力して行きます。
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